1.回想法活動のご紹介(令和5年度)
①ときめき会(回想法同好会)での活動
毎月1回、回想法の同好会を行っております。毎月テーマを決めて行っています。中でも「おふくろの味」など食べ物に関する話や「仕事上での楽しい思い出・悲しい失敗」は盛り上がります。
②サロン名東(火曜サロン)での活動
毎月第1週~第4週の火曜の午後、福祉会館内で認知症予防リーダー主催のサロンを行っています。自由参加となっていますが、毎週参加してくださる利用者さんが多数見受けられます。参加してくださる方たちからは、「毎週違ったリーダーさんが十人十色で内容を行ってくれるので、毎回参加するのが楽しみです。」と言われます。毎回参加してくださる方も多いので顔なじみの参加者が集まりやすい分、回想法を行いやすい環境のサロンとなっています。
前に「駄菓子屋さんごっこ」と銘打って、駄菓子屋さんに売っていそうな数々のおもちゃをテーブルに広げて回想法を行いました。実際におもちゃに触れながら語ることで子どもの頃の楽しかった思い出話がたくさん出てきて盛り上がりました。
③認知症予防教室や地域のサロン等
今年度からフレイル予防リーダーの活動もスタートしたため体操メインの依頼が増加しました。活動時間が1時間以上あるような依頼では回想法を行いましたが、実際のところ実施した回数は少ない結果となりました。
【ときめき会の年間テーマ表】
2.活動が役に立っていること
- 回想法を通じて参加者たちの人生観を知ることで自分の世界観も広がり興味もでてくるので知的好奇心が高まり、脳の活性化に繋がると思います。またリーダー活動は、地域住民へのボランティア活動だが、結局のところ自分にも返ってくる、得るものがあると感じます。
- 参加者から直接お礼を言われると役に立ったと思えます。また「気心の知れた仲間がいること、参加者自ら会話をすること、そしてそういった場があること、仲間といることが楽しい」と感じている参加者たちの姿をみて、その場にいれて良かったと思えました。
3.工夫していること
- 輪になって順次お話しを進める形式だけではなく、時にはゲーム性を取り入れて実施しています。例えば「回想法すごろく」。これは1から6までテーマを決めておきサイコロを振って出たテーマに沿って話を進めていきます。テーマによっては話が膨らまない時もサイコロひとつで難なくテーマを変えることができるので、リーダー側にも心の余裕が生まれます。落ち着いて回想法を進める上での工夫のひとつと感じます。
また名東ではお馴染みの「回想法カルタ」のほか、音楽を用いて歌詞の内容から思い出を話してみたりなど各リーダーがさまざまな工夫を凝らして行っております。最近では紙芝居を取り入れてクイズ形式の回想法も行っているリーダーもいます。 - 各リーダーが工夫して行った内容をフォローアップ交流会で共有しリーダー同士でも切磋琢磨できるよう、情報共有にも工夫をしています。
4.課題になっていること
- テーマからが話が逸れてしまった場合どのように対応したらよいのか。また、最近だと戦争体験のテーマだと体験者が少なくなってきており話すのが難しくなってきているのが課題です。
- 地域のサロンから活動依頼がくる場合、持ち時間が30分から1時間程度になります。その中で少し体操を行ってから回想法を行おうと思うと時間の制限があるため、短時間でも行えるよう工夫したいです。
5.今後の取り組み
- 今年度の前半は新型コロナウイルス感染症の影響のせいか、体力維持やフレイルに関する活動依頼が多かったため回想法を行う機会が少なったです。来年度はより地域の人たちに回想法の良さを伝えることができるよう、回想法に関する活動回数を増やしていきたいです。
- 来年度はテーマを参加者と一緒に決めて行う形式で回想法を行ってみたい、との意見もでました。
- コロナ禍前に高齢者サロンで定例的に回想法を行いたいと依頼がきていたがコロナの影響で中止になってしまったので、来年度は復活できるようにしたいです。
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