1.回想法活動のご紹介(令和4年度)
1)昨年度の課題と主な要因
<課題>
- 実践が出来ない
- グループ回想法の隊列が組みにくい
- リーダーの意欲低下
<主な要因>
- 新型コロナウイルス感染拡大防止策で福祉会館が閉館、また再開後も三密回避の制限により集団での開催が困難であった
- 開催可能となっても三密回避のためグループの隊列が組めなかった
- リーダー活動もコロナ禍以前より要請等活動の機会が大幅に減少した
■ そこでコロナ禍でも一部動作制限しながらも可能な範囲で実践出来る”今風回想法”を実行!
2)実践風景と回想のきっかけ作りツール
事例① 【8月】守山まめなし参加者編 <書いて行う回想法> ・テーマ「夏の思い出」
- リーダー ➡ 回想のきっかけとなるツールを見せながら昔へと促す
- 参加者 ➡ ツールを見て思い出された出来事を紙に書いて発表して頂いた
事例② 【9月】守山まめなし参加者編 <DVD回想法> ・テーマ「家の仕事・季節の食べ物」
- リーダー ➡ 昔の家の仕事と季節の食べ物の映像を映しながら昔へと促す
- 参加者 ➡ 思い出された出来事を個々に発表して頂いた(18人中5人)
事例③ 【10月】リーダー集いの会編 <DVD回想法>・テーマ「家の仕事・季節の食べ物」
- リーダー ➡ 対象に事例②と同じ内容の回想法を実施した
- アンケート方式で感想を収集 ➡ マスク着用のため映像やマイクの活用が良かった、回想法の時間配分に無理があるなど
■ 年代や男女問わず共通であろうと想定したテーマを選んで実施した
事例④ 【11月】守山まめなし参加者編 <TV回想法>・テーマ「皇室の出来事」
- リーダー ➡ NHK回想法ライブラリーを活用し’50年代と’70年代の皇室の映像を見て頂き参加者の当時の思い出へと促す
- アンケート方式で感想を収集 ➡ 思い出された出来事を個々に発表して頂いた(18人中10人)
3)振り返り(一部抜粋)
- ◎映像は判りやすい
- ◎マイク使用は良い
- △映像と参加者との時間配分がやや無理
■ 所要時間が短く参加者に喜こばれる回想法に至っていない→次年度に回想法独自クラブ開設の検討!
2.活動が役に立っていること
- 昔の生活・出来事を現在の目線で振り返えることが出来る機会を得ている
- 相手の話にしっかり耳を傾けて”聴”く姿勢が、双方向のコミュニケーションに有効になっていると実感
- 参加者一人ひとりの人生がかけがえのない尊さであることを実感できる機会が多くなっている
- “今だから話せます!”と、表情豊かに話をされる参加者から、度々元気を頂く機会が多くなっている
- 自分の過去を振り返り自分を認め、自分のために今後も社会参加を継続していこうと考えている
3.工夫していること
- 回想のきっかけとなるツールは参加者の年齢や体験に合わせて、容易に昔を思い出しやすように準備
・事例①昔の夏の思い出➡ 昭和中期の子供の玩具を箱から一つづつ取り出して回想を促し紙に書いて頂く
・事例②昔の暮らし ➡ 昭和初期の暮らしや道具の映像を準備し思い出した内容を発表して頂く
・事例③ 〃 ➡ リーダーを対象に事例②と同じ内容を実践し、事例②利用者との違いや感想を収集
・事例④皇室の出来事 ➡ 年代が異なり男性も参加されているため、どの年代にも共通する映像を準備する - 席の配置は感染対策を意識して1机2名、前後の間隔を取るなど工夫した隊列とする
- 会話を控えるためDVD映像やTV映像を取り入れて聞きやすく、見やすくする
- 参加者発表時もマイクを使って他の参加者に聞き取り易くする
- リーダー対象に行った今風回想法の感想と今後実施予定の参加者からのアンケート結果を参考に、今後の今風回想法につなげていく
- 室内換気・全体でのお喋り控え目・使用物品等は必ずアルコール消毒等感染対策は継続実施
4.課題になっていること
- リーダーの回想法実践への苦手意識の克服
学んだ回想法手法を実践する機会が減少し、自信が培われていかないため”今風回想法”実践の機会を増やす - 回想法実践におけるリーダーと参加者との双方向のコミュニケーションの取り方等の再学習
回想法の実践から離れている間に回想法リーダーとしての「聴き方」「コミニュケーションの取り方」を忘れている - 回想法実践後の振返り情報の共有化
次に実践するリーダーに共有出来るよう「回想法ノート」や「回想法ミーティング」を実施し情報共有する - 回想法独自クラブの発足
現在実践している回想法は他ジャンルとの組み合わせであるため実質25分位と時間制限がある、そこで多数の参加者にゆっくり回想法を体感して頂き十分な満足感が得られるような回想法独自クラブを発足する - 昔を思い出すテーマ選び、きっかけ作りの提供
参加者の年代や性別によって昔の体験等が異なるためテーマ選びやきっかけ作りを実践前に十分検討する
5.今後の取り組みとスケジュール
- 今風回想法~どんぐりくらぶ~開設に向けたWG発足
<実施内容>
①今風回想法に興味のあるリーダーとの顔合わせと実施目的の説明(11/28)
②全リーダーを対象に回想法実践に対する意識調査(1/20頃予定)
③苦手意識克服の為の実践マニュアルの作成と事例の整備(2月末予定)
④懐かしい昔の部屋の雰囲気づくり(障子、火鉢、座卓、ミシン等配置)
(~3月中旬迄の予定)
⑤WG対象に実践に向けた学習会の開催(3月予定) - “今風回想法”~どんぐりくらぶ~ の概要
①開始日 令和5年4月~(予定)
②開催頻度 月1回(第3金曜日)
③募集人数 16名程度(三密回避のため)
④参加リーダー人数 5~6人
⑤実施場所 館内大広間
⑥回想のきっかけ作りの提供
・NHK回想法ライブラリーの活用(昔の道具、昔の歌と音色、昔の番組等)
・懐かしいDVD映像の活用 ・音楽や歌手プロマイドの活用
・実物の活用(館内で収集した懐かしい道具)etc
6.その他
- 市内福祉会館様との回想法実践の積極的な交流
- 名古屋市回想法ホームページの活用
- 北名古屋市回想法センターの見学(2回目)及び回想法キットの借用
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住所・連絡先
- 守山福祉会館
- 住所 守山区小幡1-3-15
- 電話 052-793-6330
- 守山福祉会館のホームページ